「二級建築士試験 合格体験談」 arrow
発表から一日経ってつくづく感じるのは、本当に最端製図は本当に最短距離で合格ラインまで連れてってくれたんだなぁ、ということです。
実は2年越しの学科合格のあと後半戦を申し込んでからも、はじめての製図はさすがに学校にも行かないとダメかな、と思い資格学校のガイダンスに参加しました。
「30枚は図面書かないと受かりません!」
「印象でも点数は変わります!作図描写はこれくらい豊かに表現しましょう!」
資格学校の講師の方が見せてくれた回答例は、とにかく細かく綺麗でした。
でも時間も取れないし、こんな綺麗にかけるセンスないし・・・
自分には例え資格学校に行ってもストレートの合格は無理だな。
今日は帰ろう。そう思って筆記用具をまとめ出した時、
「合格するという気持ち!」という文字が目に飛び込んできました。
最端の学科クラブ申し込みの時にもらって、いつも持ち歩いていた鉛筆に刻まれていた文字です。
正直、学科受験の時はその文字を見ても
「そんなの当たり前じゃないか、合格するために受講してるんだから」と響いてこなかった言葉。
あきらめようとした瞬間に、その言葉が心に刺さってきたのです。
そうだ、自分は最端生なんだ。
隣の芝生はもう見ずに最端の教材だけを信じよう。
その後2か月間、他の教材やネットの情報はシャットアウト。
時間があれば見ていたのはエスキース・コードと伏図攻略テキスト、送って頂いた課題の解説書、
そしてメンバーサイトのみ。
何度も隅々まで見て、気になったところは練習して、課題をやっての繰り返し。
「はじめはダメダメだったエスキース、段々コツが分かるようになってきたぞ!」
「なるほど、最高の高さの算出って、こうすればいいんだ!」
「伏図なんて無理、と思ってたけどいつの間に一番得意になってるかも!」
解説書にも書いてあるように、本当にテキストを読み返す度に新しい発見があるんですよね。
色んな本を何冊も読むよりも、信じた一冊を繰り返し読む方が身に着くこと。
これは学科の「はじめの一歩」でも実証済みだったのですが、製図でも実感できました。
作図手法DVDも、繰り返し見ました。
見るのがいつも夜中だったので途中で眠ってしまうこともありましたが、
何度も何度も見ることで無駄の無い先生の動きを少しだけ真似できるようになりました。
すると第一課題で10時間以上かかっていた作図が、第二課題では6時間台、第三課題では5時間台まで短縮。
ただ、まだまだ不安だらけ。
分からない箇所はカルテの裏に書いて答えをもらっていましたが、製図が分かってきたからこそ生じる疑問も次々と出てきたのです。
たぶん、そんな時のために掲示板が用意されていると思うのですが、はじめは書き込むことにためらっていました。
「質問が幼稚すぎて笑われないか?」
「全国の人に見られてしまうのは恥ずかしいな」
しかし、そんな時にまた鉛筆の「合格するという気持ち!」に助けられました。
「そんな言い訳を考えている場合じゃない!」と。
早速思い切って質問したら、最短で的確な答えが返ってきました。
掲示板を積極的に見るようになり、同期の方の質疑から多くの気づきも頂きました。
「なんだ、もっと早く活用してればよかった!先生は『最端生を合格させる気持ち!』を誰よりも強く持っているんだから」
自分が課題を添削してもらった、翼先生、マル先生、meo先生、滴先生の赤ペンの言葉からも
「自分を応援して下さってる気持ち」が伝わってきました。
子供の頃に受講した赤ペン先生は好きにはなれませんでしたが、提出して最短で返ってくる赤ペンが毎回楽しみになったのもモチベーション維持に繋がったと思います。
さて、そうこうしているうちに9月になりました。
やはり直前になると本番が怖くなるものですね。
森を見なければいけないことが分かっていながら、どうしても木や葉っぱが気になってしまい、
新宿の紀伊国屋書店に行ってこれまで見てこなかった対策書籍の解答例を片っ端から立ち読みしたことも。それはギリギリ浮気には入らない範囲、として許してください。
最後、追加で申し込んだ練習問題の2つは5時間で書き終えることは出来たものの、
チェックの時間がほぼ確保できず、減点につながるミスも少なからず指摘頂きました。
上達はしたけれど、やっぱり今年は合格レベルまでは難しいかなぁ、ダメなら来年もあるし。
と弱気になりかけた時、
第四課題に書いてあった
「200人の最端生が一緒に戦ってます!」
という神無先生の言葉が目に入りました。
「やっぱり合格するのは今年にしたい!」
もう一度気持ちを切り替えて、最後の1週間は再び最端の教材のみ復習し続けました。
当日も、会場までの電車の中で先生の動画解説をスマホで見て気持ちを落ち着かせたので、
以外なほど平常心で開始の合図を聞くことができました。
試験ではエスキースが終わった段階まで居間(B)の存在を見逃していたり、西側を南北9マスで計画したのに平面図を書いて後に数えたら何故か9.5マスになっていたり等、本当ならかなり焦る事件が発生しましたが、意外な程おちついて対処している自分が居ました。
「大丈夫。少し遅れたけど先頭集団を追いかけなくていいんだ。マラソンで言えば半分以内の順位でゴールすればいい試験なんだ」
と言い聞かせて一歩一歩作図を進めていきました。
終了前30分位になると流石に手も震え、計画の要点もミミズのような字になりましたが、
これまで課題ではほとんど取れなかったチェックの時間を確保。
漏れていた屋根勾配の三角形をフリーハンドで書いた時、終了の合図を聞きました。
正直、自分の合格は運もありました。
特に、試験会場が建築の専門学校だったので、自分の座席のすぐ右側に木造2階建ての模型がずらーっと並んでて試験前に「バルコニーって張り出しでも作れるんだな」と試験直前に気づけたのはラッキーとしか言いようがありません。
でも、今はその運を引き寄せたのは「合格するという気持ち!」を持ち続けたからかな、とも思います。
私は社会人も後半戦に入る年齢です。
そんな人生折り返しのスタートラインではありますが、意を決してから最短距離(学科では一度躓きましたが)で二級建築士になれたことに喜びを感じています。
まだまだこれから20年以上、仕事と夢を大きく広げていきたいと思います!
以上