本記事では、設計製図試験で必要な製図道具を紹介します。
製図試験で必ず必要なものと使用できるもの
センター(財団法人建築技術教育普及センター)のホームページを見てみますと、設計製図試験に必ず携行するものとして、受験票、黒鉛筆(HB又はB程度、シャープペンシル含む)、消しゴムと書かれてあります。
※身分証明書も持参してください。
また、携行できるものとして、製図板(傾斜用のまくらの使用可)、T定規、平行定規、直定規、三角定規、勾配定規、雲型定規、三角スケール、テンプレート、分度器、コンパス、ハケ、製図用テープ、消し板、電卓、蛍光ペン、色鉛筆、滑り止めマット、時計(タイマー)などが掲載されています。
製図板と平行定規って違うの?という感じですが、製図板はベニヤ板で作られたもので、昔はその製図板とT定規、それから三角定規を用いて図面を描いていました。最近ではほとんど見ないですね。
また、製図板や平行定規は、携行できるものということなので、必ずしも使用しなければいけないものではないのですが、平行定規を用いた方が速くきれいな線が引けますので、ほぼ全ての受験生が平行定規を使用して図面を描いています。
ということで、以上の内容を踏まえた上で、実際にそろえておきたい道具(多くの受験生が使用しているもの)はこちらです。
- シャーペン 消しゴム 消し板(字消し板) 蛍光ペン ハケ
- 平行定規 まくら 勾配定規 三角スケール
- テンプレート(円・だ円・正三角形・正方形)
- 電卓 ※プログラム機能を有しないもの
- 時計(タイマー)※タイマーは音が出ないもの
以上のものを準備しておけば、ほぼ大丈夫です。
まくらは、段ボールなどで作ることができます。多くの試験会場では、机の奥行きが狭く、平行定規の足(スタンド)が乗らない場合がありますので、準備しておくと安心です。
シャーペンと消しゴムは複数準備しておく
コンパスは毎年必要にはならないが、あれば安心
ドラフティングテープ、タオルやティッシュなども使用可能
飲み物はペットボトルに限りOK ※長時間なので準備しておこう
防寒のための服 ※エアコンが効きすぎている可能性有り
消しゴムは試験中よく行方不明になります。床に転がっていくことも。
30度以下に
テンプレートにはシールなどの目印を付けてはいけません
耳栓は使用できません
携帯電話、スマホなどは、電源を切ってかばんに入れておく
次に、携行できないものです。以下のものは試験で使用することはできません。
- ドラフター 問題用紙つり器具 認められないテンプレート
- メモ用紙 トレーシングペーパー 電動消しゴム
- 筆記用具等収納ケース ※令和5年より使用禁止になりました
筆記用具等収納ケースが使用できなくなったのは、少し不便になったと言えそうです。シャーペンや蛍光ペン、消しゴムなどは、平行定規の下部にある収納スペースに入れておくことができると思いますが、勾配定規やテンプレートなどは、使用しない時は、机の上にそのまま置いておくしかなさそうです。ちなみに、筆記用具等収納ケースは、会場まで持って行くことは可能です。必要なものを準備したら、ケースはかばんにしまっておいてください。
お勧めの製図道具を紹介します。
平行定規
マックス 平行定規 A2サイズ MP-400FL2
お勧めの中で一番軽量! 軽さで選ぶならこれです。
コクヨ トレイザー 平行定規 マグネット製図板 A2 TR-HHEF11
ブレーキと角度調整のつまみが集まっているので操作がしやすい。
ムトーの平行定規
付属のキャリングバッグがハードケースなので、持ち運びしやすい!
ドラパスの平行定規
お勧めの中で一番安い! 価格で選ぶならこれです。
勾配定規、三角スケール、テンプレート
ステッドラー 勾配三角定規 マルス 964 51-8 20cm
勾配定規には、15cm、20cm、30cmなどありますが、一般的に作図に使用するサイズは20cmです。
コクヨ 三角スケール プラスチック芯 15cm TZ-1562
三角スケールは大きいものもありますが、試験で使用する場合は、15cmのものが使いやすいです。
三角スケールは6つの縮尺目盛りが付いています。建築で一番多く使われているのは、1/100、1/200、1/300、1/400、1/500、1/600の6つです。種類によって他の縮尺となっているものがありますが、製図試験で使用する場合は、1/100と1/200が含まれているものを選択してください。
ドラパス テンプレート
最端製図ではオリジナルのテンプレート定規(厚み2ミリ)を発売しています。
最端製図オンラインショップ
シャーペン
シャーペンの太さを使い分けて作図する人がいますが、基本的には、0.5㎜の太さ1本で作図することをお勧めします。0.5㎜のシャーペンで、細い線と太い線を引き分けることができるようになると理想と言えます。
ぺんてる シャープペン グラフギア500 0.5mm PG515
軽くて描きやすい。お値段も比較的安価。
ぺんてる シャープペン グラフ1000 フォープロ PG1005 0.5mm
グリップが滑りにくく、しっかりと握れます。
ぺんてる シャープペン グラフギア1000 PG1015 0.5mm
重心が下の方にあるので、安定した書き心地に。
ステッドラー シャープペン 製図用 925 05 0.5mm
その他お役立てグッズ
スリーエム ドラフティングテープ 幅12mm×5m
ドラフティングテープは、製図用紙をよりしっかりと固定したい人が使用しています。
マグネットプレートでも用紙がずれることはほとんどありませんが、図面を覆う部分が広いので、テープ派という人が多い。
スリーエム ドラフティングテープ 幅12mm×30m
練習でたくさん使う人は長めの30m。
本番で製図用紙を平行定規にセット(固定)できるのは、原則、試験が開始されてからとなります。
ステッドラー 製図ブラシ 馬毛
作図中にブラシを使うと、図面が汚れにくくなります。消しゴムのかすなども、手ではなくブラシで払うようにしてください。
ファーバーカステル 製図用ブラシ 山羊毛
ウチダ フローティングディスク 100-0040
定規の裏に貼るものです。定規を図面から少し浮かせることによって、定規が図面に擦れませんので、図面が汚れにくくなります。ただ、用紙の端に引っかかったりして描きにくくなる場合があります。
コジット 高さが変わるお食事クッション (ハウス)
子ども用ですが、このクッションを敷くと、座高が高くなって腰の負担が軽くなります。
まとめ
製図試験で必要なお勧めの道具を紹介させていただきました。普段作図の練習をしている環境と試験会場は違いますので、できれば事前に、試験会場を想定した道具の使い勝手などを確認しておいてください。(特にまくらなど)
それから、道具は破損したり紛失したりすることがないとは言えませんので、その場合に備えて予備を準備してくと安心と言えます。
試験で使用できる道具などは、センターのホームページで案内がありますので、一度確認しておいてください。
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