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hot1022さん 「二級建築士 思い立ってから合格まで」 

「二級建築士 思い立ってから合格まで」  奈良県  hot1022



僕は高校卒業後、現場監督として今の仕事につきました。

僕が、二級建築士を目指したきっかけは、この仕事をしていく上で持っていた方がいいというのと、

やはり持ってるとカッコイイという単純な理由です。

実は社会人7年目の3年前にも受験を試みましたが、法改正の情報不足で

旧法の期間の実務経験は旧法の実務経験でいいという事を知らず、

それまで建築一式とはいえ土工や解体などの実務経験も多かったので、

改正で受験資格が無くなったと諦めていました。

しかし、旧法の期間(約6年)については建築工事に伴う解体工事でも良いということと、

ここ数年、純粋に建築一式の経験を積む事ができたので、24年の3月に受験を思い立ち、

願書を取り寄せて4月に受験申し込みをしました。

 

学科試験にむけて

子供が3人いるので、家計に負担をかけるわけにも行かず。

2級土木、2級舗装、測量士補で択一試験の経験があるので、学科は独学で受験することを選択しました。

口コミのいいスタンダード建築士のテキストと、7年間過去問題集と10年間の過去問ドリルを購入しました。

4月はテキストから知識を叩きこんで、某サイトのWEB問題集(◯?問題)でチェック。

5月は過去問を中心に苦手な部分をチェック。

6月半ばに日建学院の模試を受けて結果は59点・・。

ちょい難しかったとはいえ、合格点を切ったのは間違いない。

6月後半は過去問ドリル4科目で約900問くらいあったのを1回とおして、間違った問題を復習。

そして本番に挑みました。


結果は午前中の計画の問題の手応えが悪く、法規も自信が無く、

午後もこの調子だったらどうしようと思ってたのですが、

構造と施工も微妙な手応えだったので、やっぱり勉強が足りなかったかなと思いながら帰宅。

自己採点する気も無かったのですが、妻に急かされて採点。

あれ??

自信のある問題はもちろん、自信の無い問題も正解してるじゃないか!?

完全にダメだと思った問題はやっぱりダメでしたがww

一応知識は頭に入ってるって事ですね。

結果は70点。現場監督の実務経験のみで受けたのが幸いしたのか、施工は20点越え

なんとか独学で一発合格できました。



結局本番までいまいち理解できなかった構造は、暗記に自信があったので、計算問題は全部捨てました。

公式覚えても、なんでそうなるのかがわからないのです。

それでも、これかな?ってのを選んで2問程正解してましたが。

 

 

製図試験にむけて

そこからが大変。ちゃんとした製図なんか全くしたこと無い僕は。

もちろん製図試験の事などわからない状態で、ネットで色々と調べてみるもお先真っ暗な状態でした。

もの凄いプレッシャー。

こんな事なら学科で落ちときゃよかったかも。って思ったくらいですww

ネットで調べるうちに、テンプレートなるものを発見。

今年はRC課題なので、これは便利だなぁ・・。

これがあれば書けそうな気がする。

製図の方法もわからないのでDVDで勉強しよう。

テキストも分かりやすそうだなぁ。

それで、三種の神器なるものとエスキスコードを購入。

その時に大阪講習会の事を知り、まだ受講できると言うことで、

せっかくだから、行ってみようと思い受講しました。

トントン拍子ですww

10人前後での講習会で、ほんわかとしつつもビシッとした講義で、

エスキスと製図試験について教えて頂きました。



その後の食事会で同じ受験生の方ともお話ができ。悩んでるのは僕だけじゃないんだと。

真っ暗だった道に一筋の光が見えた気がしました。

そして、 「これなら今年受かれるかも」と 思ったのです。

製図試験未経験、実務でも製図は皆無だった僕は間違った作図表現をしてはいけないと思い。

妻に頭を下げて、後半戦の費用を捻出してもらい、さらに厚塗りになったプレッシャーの中

製図の勉強へと突入するのでした。

早速、添削課題に入る前に、今年の課題対策テキストをさらっと読んで、付属の課題を製図してみました。

そーですね・・・。 10 時間以上 かかったのではないでしょうかww

こんなんで合格出来るんかなぁww

そして、課題をこなすうちに初めは 真っ赤 だった、添削図面も

だんだん、赤ペンの数が少なくなり、最後の方には 「先生手抜き??」 って思えるほど赤ペンが

ほとんど無くなっていました


◇本番は一回勝負!!練習のうちに色んな失敗をしておく。

◇一回指摘されたことはメモして二度と繰り返さないようにする。

◇先生に「沢山減点したいのに少ししか減点できない!!」って思わせれる図面を描く!!

 

そんな事を考えながら、図面を描いては解題やテキストを読む繰り返し。

そんなこんなで、試験前には

「最端が導いてくれる方向性が間違えてなければ、後は僕の努力次第」

って思えるくらいになってました。

そもそも、今年の僕には 最端を信じるか独学 以外に道は無かったのですから。

神無先生の足にしがみつき、よじのぼり、踏みつけて・・・(失礼w)行こうと思いました。

すべての課題を終えて、シンクロ模試でも上位に入って、なんとか今年合格デキそう!?

って思ってた時に 問題発生∑ ( ゚Д゚ ) ガーン

 

時間が足りない!?

 

実は、課題の時は、 5 時間通し でやったことがなかったのです。

それにより嫌な事実が発覚しました。

資格学校の模試を受けた時に気が付きました。

通しでやると、区切って作図したペースより明らかに 30 分程時間が足りないのです。

チェックの時間を確保したい。

試験まで 1 週間・・。

そっから作図のスピードアップの為に、

DVDを見たり、線の引き方や書き順、字の練習を徹底的に叩き込みました。

あとは、細かな部分をチェックして、気が付けば本番前日。

準備を済ませて早めに就寝。

「ここまでやれるだけの事はやってきたから、全力で挑むしか無いな。」

 

 

試験当日。

朝は緊張で早く目がさめました。

会場までは妻に送ってもらったのですが、思いのほか早く到着しました。

おそらく一番乗りでしたので、顔見知りの資格学校の営業の人に直前資料をもらったりして

喋ったお陰でリラックスできました。

試験まで時間があったので、 ゼリードリンクとブドウ糖で朝食をとり脳を活性化

5 時間トイレに行けないので水分は最小限に、お腹を壊しそうな物もパス><


今思えばどこまで神経質なんでしょうねww

そうこうしてるうちに開場されて、座席を確認。

3 人がけの席を 1 人づつ使う設定でした。

斜め前に座る人が欠席でしたので僕の机が揺れる心配もありませんでした。

まさに、強運!?これは僕に流れがきてるかもしれない (*^^*)

とりあえず、製図板が動かないように机にスベらないシートを引き、 足の部分にゴムマットを配置。

これで十分動かなさそうでしたが念のため養生テープで固定しました。

これまた神経質ですがww

それと、イスには、子供用の10cmくらいある固めの座布団を置きました。

トイレを済ませておいたり、シャーペンの芯や消しゴム等の確認をしたり。

あっというまに試験の説明が始まって、試験開始。

余裕があるうちに解答用紙を製図板に固定し。

エスキスをスタートさせました。

ついつい課題の時の癖がでてしまい

神無先生が課題を考える時の意地悪そうな顔を浮かべながら

・・・って、そんな顔見た事無いですがww

そんな顔を想像しながら、課題を読んでしまいました。

2つの階段も、西側公園との関係も、多目的スペースの可動間仕切りも見落としなし。

各部屋の要求物もすべてチェック。

切断面は多目的スペース。

立面図は西側なので、屋外階段は見えない位置に計画

しかし、読み間違いはありましたww

駐輪スペースの台数を10台と思い込んでしまい、このせいで若干エスキスに手間取りました。

あと、カフェスペースの座席も16席設けてたしww

サブエントランスを設けても良いとあったので、設けなくても良いと捉えてパス。

結果的には喫茶スペースからの出入り口がサブエントランスで良かったみたいです。

多目的トイレの場所が外壁側にできず、換気扇も火気の場所にしか書かなかったかも。。

倉庫が多目的スペースの可動間仕切りから一歩出たところにあるという事

駐車スペースの幅が足りない。ってのが気になりましたが。

僕の作図スピードではエスキス1:15がリミットなので、

1:10でチェックをし作図にすすみました。

各階の平面図を描き終えた頃には、3:30をすぎており、ギリギリのペースです

「減点されても未完だけは避けてください」

神無先生の声が聞こえたような気がしました。

平面図の書き込みは後回しにし、

計画の要点と仕上げ表の引っかけにも気をつけて記入。

立面図と断面図の捨て線を記入。

簡素図で立面図を仕上げ、断面図に突入。

しかし残り30分を切っている。

今から、断面図を書いてる時間はあるのか!?

立面図と同じ方向に切りたいけど、南北は3スパン。

しかし、多目的スペースは5個のスパンのうち単独で突出してる場所にあるから

東西に切ると1スパンになってしまう。

でも、南北に切ると確実に間に合わない。

東西だ!!

南向きか北向きか!?

北向きにすると、屋外階段の見え掛かりが。

仕方がない、南向きだ!!

急いで書き上がった、なんとも寂しい断面図。

1スパンだけの2階建て。

もちろん窓の見え掛かりも忘れず記入。

寸法も書いて10分もかかりませんでした。

残りの時間で立面図の最低限の化粧。

一重丸だけで放っておいた平面図の植栽も2重丸にしてチョンチョンと。

そうこうしてるうちに終了の合図。

あ・・・庇が1個もないや・・・。要求されてないからいいか。

断面図やら駐車スペースやら妥協点はありますが、やりきった感でいっぱいでした><

 


帰りの電車では「階段1つしか書いてない!!」って声がちらほらしてましたが。

「意地悪そうな神無先生の顔」を妄想したお陰で開始数分で気づくことができました。

読み込みが出来てなかったら確実にショートしてただろうなぁ。

って思うと、いかにエスキスの勉強が大切かがわかりました。

それでも、帰りの電車で乗り換えの駅を過ぎたぐらいの事ですが。

「屋外カフェテラス」って記入した!?って変な恐怖が。

名称忘れ=最悪の場合未計画とみなされるってなことを聞いた気がしたので。

絶望のどん底に突き落とされました。

やりきった感があっただけに余計にショックでした。

そのあと駅まで迎えに来てくれていた家族と夕食に出かけたのですが、正直ほとんど覚えてませんww

あとで神無先生に減点で済むでしょうから十分可能性はあると言われるまでは絶望でした。

発表まではあれやこれやとボロが浮かんできたり、ありもしないようなミスをした夢を見たりしましたが、

再現図チェックの点数を信じて、待ちました。

初めての受験なので受かってたら儲けものってな程度で・・。自分を落ち着かせました。

 

合格発表日(平成24年12月6日)

朝から、事務所のパソコンの前に座ってソワソワしてる僕を、異様な目で見つめる職場の人たち。

9:00頃からホームページのリロードを定期的に繰り返してるヤバいやつ。

誤解をまねくといけないので事情を説明。そっからは皆でソワソワしてましたww

9:30になったと同時にホームページの画面が更新され合格発表のリンクが。

心臓をバクバク言わせながらクリックして自分の都道府県のリンクをクリック。

マウスのホイールを下に下げていくと。

あったのです!!

合格してたのです!!

あった!! って叫んだとたん皆で大喜び^―^

 

3月に受験を決めて半年間頑張って、とうとう合格を勝ち取ることがデキました!!

資格学校に通わないと受からないと言われて、通う余裕もないので。

受けなければ良かったかもと思った日もありましたが、

自分を信じ。

最端を信じ。

まっすぐに努力。

それが、1年目で報われたのです。

これは正直すごい自信につながりました。

早速神無先生にも報告。

目標の一つでもある、“合格して忘年会へ参加する”ってのも実現できそうです。


 

これから試験に挑む方へ

その気になれば、願書提出してからの勉強でも十分に合格できます!!

僕自身体験談にも書いたように、4月の願書提出後に勉強を始めました。

建築一式等の施工技術管理での実務経験だったので、施工図以外の製図をしたことがなければ、

学校的な建築の知識も0に近い状態からの受験でした。

学科は、テキストを全部暗記しようとせず、頭に入ってこない事はパスするくらいの勢いで読み込んでいき、

読んだところは問題を解いてチェックしてください。

あとは、とにかく過去問です。2級の過去問で9割取れるくらいに丸暗記でした。

わからない場所や納得行かない部分は、テキストや法令集に戻ればいいと思います。

勉強の仕方が解らなければ最端の学科クラブがいいと思います。

結局市販のテキストを数冊購入すれば1万円近くなりますから。

 

製図は、難しくて簡単です。

知らなければ難しいし、知ってれば簡単。

敵を知らずして挑むと痛い目を見ます。

RPGゲームで、何度挑んでも倒せない敵を、街の人に声をかけて情報収集してるうちに、

とある方法で倒すことが出来る、ってなパターンがありますが。

それと同じで、製図試験の挑み方はもちろん、その年の課題にあった表現力やエスキス力を身に

付けておかないと、どんなレベルが高い勇者でも一か八かの力ずくで倒しにかかるしか無くなります。

それは、僕みたいな製図初心者でも1年で合格出来たのですから、「必殺技」的なものがあるのは

まちがいありません。

もちろん「必殺技」っても、決して楽して得れる物ではありません。

自分でもビックリするくらい努力をしました。最初は辛かったです。

しかし、そのうちに作図が速くなり、エスキスのコツも掴んできます。

出来ないことをするのは辛いけど、出来るようになれば簡単。

つまり、出来るようなるまでは相当の努力が必要ですが、一度コツをつかめば大丈夫です。

努力をして出来るようになって初めて、簡単に倒すための必殺技を使うことができます。

製図試験の特徴を掴めば合格は見えてきます。

 

最初はまったく出来ませんでした。

でもそのうち、慣れるにつれ製図が楽しくなってきたのです。

慣れてくると、時間にも余裕ができてくるので、息抜きに子どもと釣りに出かけたりしました

 

試験勉強は辛いだけでは、途中で心が折れます。

もちろん遊びすぎはダメですが、楽しみながら製図試験に挑めたのは間違い無いです。

努力はもちろん、自分自身を信じる力、楽しんで勉強する事。向上心。

これらを最後まで維持できれば、合格はそんなに難しいものではないのかもしれません。

 

 

「オススメの道具等」

 僕が本番で使った物を幾つか紹介します。

・スベらないシート 百均とかで売ってるブツブツのシート。大きいのを使用。

・子供用の座布団 大人用のイスに子供を座らせる時の高さ調整の四角い座布団。

・ゴムマット 5cm角でスリットの入ったゴム版 製図板の足の下に。

ゴムマットで角度が上がるのと座布団で座高が高くなるお陰で製図板が見やすくなります。

 

 

最後に

受験1年目で、製図試験のプレッシャーで途方にくれてた僕にいろんなサポートをして下さった

最端製図 .com の神無先生や他の先生方、そして一緒に戦った最端生の方々に感謝の気持でいっぱいです。

僕の努力だけでは勝ち取れなかったかもしれない1年目での合格。

それが今現実になりました。

最端製図 .com が、数年間で培ったノウハウや知識に助けられました。

モチベーションの維持や精神的にも助けられました。

これからも、悩める受験生の道標としてご活躍を期待します。

ありがとうございました