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家族4人で勝ち取った合格

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「家族4人で勝ち取った合格」 tetom

前フリ

あぁ、終わった終わった。
あまりにすさまじい内容に、当日は燃え尽き、夜は眠れず、朝方に再現図面を書いていました。
とりあえず自分の試験までの道のりと、試験当日のレポートを残しておきます。

最初に簡単な自己紹介。
北海道在住、2歳と5歳の女児がいる主婦です。
今年の頭に、7年勤めていた設計事務所を退職しました。
退職した理由は
『子どもが増えたら私には、家事と育児と仕事の3点分立がもう、不可能だった!!』 …です。

退職のときはせっかくの正社員を手放すなんてと散々周りから言われましたが。
あのまま続けていたら正社員云々以前に、自分が倒れたか、ネグレクトに走ったと思います。
ワーキングマザーがどんどん増えている現代だけど、みんなどうしてやっていけるんだろう?
子どもが大きくなればやれそうな気はするけど、乳児、幼児がいて仕事もするってほんっときついです。
みんな凄いナァ…。

今年の受験申し込みの時には、また設計の職に就くかもわからないのに
資格を取る意味はあるのだろうか?と思ったけれど。
せっかく一次通ってるからには取っておきたいなぐらいの気持ちで申し込みました。

申し込んでから受験までの間に色々ありまして、何がなんでもこの資格が欲しい!と思うようになりました。
まぁそこはちょっとここでは割愛させていただいて…

******************************

最端 神無先生との出会いは昨年。
昨年度北海道受験生は忘れられないであろう、胆振東部大震災による

【受験日の延期】

高めに高めたモチベーションを、一歩手前でスカッと取られ一気にやる気をなくした私。
試験日が決まってからまた動き出したもののどうにも力が入らない。

実は私、別な講座を受けていたのですけども。
道民が延期になってまだ試験を受けていないにも関わらず
その講座は容赦なく本州以南の受験が終わった時点で年度すべての講座ページを締めてしまいました。
掲示板にも入れません。
何の追加もありません。
動画が中心の講座だったので、テキストはほぼ無く、復習も出来ず。
ロックがかかって入れなくなった講座ページにがっくりするばかりで
落ち込んだモチベーションは取り戻せませんでした。

そんな最中、私は発見したのです!
「道民の方で今まで講座を受けていなかった人、良かったら単発で添削受けますよ」という最端ブログを。
光がさしたかのようでした。

…あれは、神か!?
え?
神無先生?
私が神だから的な?(失礼だわ)

そこで受けた添削は、今まで練習してきた色んな常識を覆し、また、色んな知識を与えてくれました。
2枚添削をお願いしましたが、あの2枚にどれだけ吸収できるものがあったか。
しかも疑問点をメールしたら、早く、丁寧に答えてくれる!

まぁ、それでも、落ちちゃったんですけどね…
来年受けるときは絶対最端だ!と心に決めたのでした。

しかし翌年、前半戦から受けられるか悩んだ私。
なんせ恥ずかしながら私は学科を4回目で合格。
製図で落ちて受験は5回目なのです。

しかも私は退職してしまった。
収入が減ってしまった。
仕事を辞めた時点で、この資格が将来に役立つ確信もない。
その上、子どもがいる中で時間を作って試験勉強する期間が長くなると
それだけ家の時間を削るという事で。子どもにも申し訳ない。
しかし後半戦からの参加は「前半戦受講者及び、前年度参加者優先」と書いてある。
添削2枚だけで前年度参加者として認めてもらえるかな。。

とりあえず神無先生にメールしてみました。
「後半戦から受けたいのですが、昨年度受講者とは違うからダメでしょうか」
「大丈夫ですよ。参加者の枠を空けておきますね(^^)」

…神か!?(以下略)

そしてHPを見たら
「後半戦 6月に開講します!」

ふむふむ、6月に申し込めばいいのね。
って思ってしまったバカな私。

6月になっていざ申し込もうとしたら
「6月に開講するんだから、申し込みは2か月前」
という事実に直面。

そうだよ、考えたらわかるだろう!!
何やってんだ!
私のバカーーーーー

こいつ何言ってんのと言われるのを覚悟で
「枠を空けておいていただけると言われてたtetomですけど…
申し込むのを忘れてて。。。今からじゃダメでしょうか」
なんてバカ丸出しのメールを送ってしまった私。

「大丈夫ですよ(^^)
買い物バスケットを一瞬開けるので、すぐ購入してください」

…神か!?(ry)

そうやって、本年度後半戦に参加することが出来たのでした。
本当に実のある講座で、試験対策と言う意味以上のものを得られたような気がしています。

改めてレポートです。

 

 

**************************************

令和元年 9月15日 二級建築士二次試験
設計課題『夫婦で営む設計事務所を併設する住宅』

試験開始 11:00
試験終了 16:00

当日は、自宅では子どもたちが大騒ぎ。
気持ちが落ち着かないんではやく家を出て、1時間以上前からの会場入り。
会場が開いてなかったんで廊下でなんとなく復習しつつ待ってました。

試験管理委員に知っている方がいないかなぁと控室を除き込んだら
一人知ってる方がいたので声を掛けてみる。
「おぉ~、頑張ってねぇ」
笑顔で言っていただき。緊張、ややほぐれました。

試験はお昼を挟んで5時間ぶっ通しだと言うのに、昼食をとる時間はありません。
何この鬼畜設定。

ですが、軽食の持ち込みは(会場によって)可能。

私は2次試験2回目でしたが、前回はなんと『おにぎり』を食べました。
だってニッポンジン、やっぱり気合い入れるなら米でしょう!
というか、空腹で最後の方集中力切れちゃうんですもん。
今思えば去年は授乳中だったんですよね。

授乳期はどうしても腹が減る。。。
米を求める。。。

おにぎりレベルの軽食を持ち込む受験生はなかなかいなかったでしょうが
その時も試験管理委員の方が知り合いだったので相談しやすく助かりました。

「今年も、軽食は大丈夫ですよね?」
(でも、今年は練習のとき飲まず食わずでも5時間通せたので飴とかチョコレベルの軽食を持参。
授乳が終わっていたからであろう)

「うん、なんでも食べて!
…ギョージャニンニクをボリボリされたらさすがに困るけど!!」
※ギョージャニンニクとは別名アイヌねぎとも呼ばれ、にらとかにんにくの類です。
にらとにんにくの仲間というだけあって、くさい(笑)
「ギョージャニンニク!!食べませんわ!!」
大笑いして、緊張がすっとびました。ありがたや。

試験会場が開き、座席に製図板をセット。
道具や軽食、おまもりなどを適切な場所に配置。

今回私の試験会場は、なんと受験者10名という少数でした。
おかげで一人当たりのスペースが広い広い。
受験者数は去年の半分以下だそうです。
つまり、去年たくさん受かったということだろうか。
それとも去年がカド番だった人が沢山いたのだろうか。

私は去年受けましたが、課題がとても簡単だったなぁと思いました。
時間もたっぷり余ったのを覚えています。
あれ?なんだ、思ったより出来たぞ。
私がちゃんと頑張ったからそう感じたのかな。
これなら受かるんじゃん、と思っていたのに

いざ、結果が来たら落ちてました。判定はしかもⅢでした。
結構出来たと思ってたのに!!
知識及び技能が、著しく足りない!!
ショックでした。

何がまずかったのか。
何かを間違えて書いたのか。
そもそも計画自体が良くなかったのか。

試験結果は、赤ペンチェックされたものどころか、提出した図面も返ってきません。
自分が一体何をやらかしたのかはわからないのがこの試験の怖いところ。
正解もひとつではなく、条件を満たし、違法でないならとりあえずOK。
細かい部分の採点基準は不明。

採点基準があやふや、勉強する際に一番悩ましいところなのです。
だからそれを指導する方々って、凄いなぁと思います。

とりあえず今年は
「どんなに簡単だと思っても気は抜くまい。やれる限りのことはやる」
そう思って試験に挑みました。

試験開始15分前。
豆大福を食べました。
『マメなチェックで、大きな福をいただきます!』
自分で考えたゲン担ぎで、試験前に食べようと心に決めておりました。
お餅は腹持ちもいいし、あんこは血糖値をあげて脳みそにパワーをくれます。
5時間頑張れ、私の腹と脳ミソ。
試験開始前に大福の粉だらけになってるのも去年のおにぎり並みに珍しい受験生でしたでしょう。

10時45分から試験前説明開始。
緊張感がまた戻ってきましたが、まだ冷静。

その後すごいパニックに襲われるとはまだ知らない自分です。

さてさて、前フリだけで長くなりましたが、続きます。

試験内容レポはもっと相当に長くなると思います(笑)

 

 

試験 エスキース編

試験用紙は裏返しで配布されました。
他の方の体験談で「裏側から問題が透けて見えた」なんて言葉がありましたが。
私の会場は
【裏返した問題用紙の上に、裏返した答案用紙を重ねて配る】
方式だったので何一つ透けて見える情報はありませんでした…。

開始直後に
「最初に名前、受験番号、受験地を記入してください」
という指示の声。
受験地の名前を改めて確認すると
【●●市●●●●センター(通称●●●●●●)7階】
…長いわ!!!!!
しかも常用漢字じゃない漢字が通称に混ざっている始末。
通称なんてどうでもいいだろう!!

管理委員の方に
「あの、受験地名はやっぱり()の中まで全部書くんですか」なんて聞いてみましたが
「一字一句、間違いなく記入してください」
なんでこんなところで何分か時間を取られないといけないんだ…!

名前、受験番号、受験地の記載だけは「合格鉛筆」で書こうと決めていました。
前日カッターでこりこりと鉛筆を削ってきたのです。

ひとつ削って「受かる」と念じ
ふたつ削って「受かる」と念じ。

「大丈夫、大丈夫、大丈夫」
ぶつぶつ言いながら静かに鉛筆をとがらせる様は
まるで黒魔術をかける魔女のようだったことでしょう(子どもには見せられない)
会場名に若干苦戦して書ききったら、いよいよ問題文の読解へ。

***************************************

私の読解は、左手に蛍光ペン、右手にフリクション赤ペンを持ち
『重要そうな文章に蛍光ペンでマーク』
『下書き欄に走り書きで赤ペンにて項目をメモ』
『面積表記をコマ数変換し、全て書いておく』
『テーブルが必要な室には座席数を書き込み、FLが必要な室に【FL】を書き込む』
そんなことをしながら進めます。

なになに…今年は
仕事をしながら夫婦で家事をしやすい動線…
子どもは二人…

なんだか少し前の自分の立場と被ります。
もともと建築設計事務所勤務だった私ですが
退社前数か月は仕事を在宅でやらせてもらってました。
出社してしまうと家事が全く出来ず、帰宅してからだと育児に追われ家事どころではなかった。
料理する余裕がなく冷凍食品やコンビニ弁当を毎日子どもに与え。
部屋はどんどん汚れていき、そんな散らかった部屋を
さらに子どもに散らかされる毎日はとにかくストレスフルでした。

「仕事をしながら家事が出来る」環境ならもう少し続けられるかもしれない。
会社に相談して、仕事を持ち帰ってPCでデータのやり取りをしながら頑張りましたが、それでもダメでした。
仕事をしながら家事って、結構難しいんですよ。
仕事に集中すればするほど、家事は後回しに。
結果、洗濯物が脱水されたまま洗濯機に放置されて匂ってたり、取り込み忘れて干しっぱなしになったり。
鍋が焦げたり、カレーのイモが溶けたり。
結局、通勤に充てていた時間分仕事を早めに切り上げて家事をやってましたね。

仕事「してから」家事でした。
仕事「しながら」家事する前提で家なんて建てちゃったら後悔すると思う…。

各要求室を確認してみる。
ん?

要求室の面積が、ほぼ『適宜』
しかもなんか室数多くない?
応接室はコーナーでもよい!?車椅子!!
居間が二つ!?家事室??
家事室と浴室と洗面脱衣の階数は適宜!?

この『適宜』が多いのって、課題で一度ありましたが、凄く難しいと思ってました。
面積をしっかり定められた方が各室のボリュームが作りやすかったので。
特に1階でも2階でもいいよ~という、設置階の「適宜」はかなり難しかった。
しかも「コーナーでも可」な部屋が何種類もある!
「…でも可」って、微妙なんですよね!
コーナーで考えるか、部屋で考えるかでも迷ってしまう。
洗濯機の置き場所を破線で表記?
置き場は家事室か、洗面脱衣室?

なんだか全体的に漠然とした部分が多かったです。

まぁ、洗濯機は基本的に浴室隣の洗濯脱衣室で決まりでしょう。
風呂水を使うからね。エコ大事。
それに、脱衣してすぐに洗濯機があるようにして置いた方が洗濯機周りに脱いだ服が集まるしね。
家事室に洗濯機を置くという選択肢は、私にはないなぁ。
しかし、洗濯機の置き場所をわざわざ指定させ、指定先に家事室もあり、
バルコニーも要求室にあるということは
試験作成者は『洗濯』によって『家事と仕事の両立』をアピールさせたいのだろうなぁ。
洗濯なんて「乾燥機能付き」のやつを買えば、夜のうちに洗っとけば朝になったらふかふかですよ。
こんだけ大きな事務所建てる経済力があるなら、洗濯動線考えるよりいい洗濯機を買えと言いたい。
そもそもこのでっかい事務所に掃除機をかけるのは誰なんだろうなー。
大変だろうなー、居間が二つもあるし。
うん、ルンバだな。ルンバ。

仕事忙しい最中バルコニーになんぞわざわざ干すか!
年頃の娘がいるのに、夫が洗濯に参加なんぞ出来るか!
(お父さんと私の洗濯物は分けて!とか出てくる時期だし、お父さん的にも娘の下着を干すのはかなり微妙であろう)
洗濯乾燥機に洗濯は一任して、たたむのなんて学校終わった子どもたちにやらせればよろしい。
うちの5歳児でも洗濯物ぐらいたためますから、小中学生なら余裕でしょう。
・・・などと思っていても、試験ですから。
割り切って夫婦の洗濯動線を考えなければいけません。

この問題を考えた人は、家事と仕事の両立をそこまでリアルに感じられない立場の人なんだろうなぁとしみじみ。
やっぱり昭和の男が作ったのかしら。

…は!
思考が逸れた!
そうやって逐一問題の内容に突っ込みを入れながら(まだ余裕がある)読み進めます。

「既存樹木は屋外テラスに入れても良い」
左から順に問題用紙を読み進めたためまだ敷地図を見ていない私。
なんじゃこの設定は?と思いましたが、後からこの樹木にとんでもない目に合います。

後は車椅子設定ですね。
玄関に、いつも書いていた「式台」がない。
書かれてなくても書くべきか。
でも車椅子の人は一人じゃ式台を超えられない。
しかも、車椅子の人が入ることを想定している多機能便所を設置することにもなっている。
これはもうフラットな床で行きたい。
でも玄関には下足箱がある!意味不明!!
車椅子が外から直接入る事を想定するなら、土足利用の事務所にしとけよ!!
とかなんとか悶々と悩みましたが、車椅子の車輪を拭くことにしとくか…と
とりあえず事務所のFLは+200…と問題に走り書き。

住宅にも式台の要求はない。住宅と事務所の境に段差を設けるか、いっそ住宅もフラットにするかでまた悩む。
練習ではずっと床高+500でやってきたからなー。
練習と違う数値にすることで、ケアレスミスが何か出るかも。
とりあえずここは一旦おいといて。
置く家具の座席数、特殊な面積のコマ変換、隣接や互いに行き来できる空間の関係性。
ざっくり理解したところで敷地図を見てみたら…

何、この木。

こんなとこにこんな木があって、駐車場は2台(しかも一つは車椅子対応)必要で、出入り口は分ける!!
居間はふたつあるし、応接室や居間をコーナーにしても良いとか…
サプライズぶち込みすぎだろう!!

…しかもトドメの、南 面 道 路 ! !

今回、私は最端後半戦課題のみで試験勉強をしました。
基本課題1、添削課題4、練習課題4ですね。
練習で1個添削を追加して、全部で5添削受けました。

去年失敗したのが、市販テキスト2冊 + 某添削講座で勉強したこと。
「答えがない≠答えが多彩にありすぎる」のがこの試験。指導内容が、全てにおいて、違う!!
梁の大きさや床高の設定、室計画の考え方。全部違いました。
どれが正しいの?どれに従えばいいの??混乱を招きました。
(多分「どれも正しい」んですよね。
だからどれを選んでも、自分を強く持っているならたぶん大丈夫なのです)

今年後半戦受講者の方でも、資格学校の模試を受けて最端と違う指導を受けたために
何が正しいのか混乱している方が多かったなぁと。
会場の空気感、緊張感、周りの雰囲気を知るのに模試は有効だとは思いますが
混乱を招くこともあるので一長一短だなと思います。
結局「自分がいいと思ったものを取捨選択する」しかないのですが
「自分がいいと思うもの」を決めることが難しいのですよね。
特に、合格者○%以上!とか言う「大手資格学校」が言っている言葉には重みがあるので
私も昨年資格学校発行のテキストに載っていたやり方を切り捨てるのには勇気が要りました。

無駄な混乱や迷いがあると、勉強がブレる!ブレると本番で無駄に悩む!
そう思った私は、今回は最端一本でいくことを決めたのです。

模試がない代わりに、私はすべての添削課題を初見で提出しました。
本番では
「今回はうまくできなかったけど、次でうまくやって提出すればいいや」
ということが出来ないからです。
「どんなにひどいプランでも、どんなに汚い図面でも、これを提出するんだ。
本番はやり直しがきかないのだから」
常にそういう緊張感を持ってやりました。

時間だけは最初の3つは5時間超えても作図しましたが
残りの2つは見直しが多少オーバーする程度で極力5時間に納めるようにやりました。
毎回毎回、真っ赤になることがわかりきっている図面が出来ました。
でも、それで良かったと思っています。

最後の2課題は時間もきっちりと、本番に合わせ11時開始。
なんせ子どもが小さいので、5時間通せる休日を確保するのも貴重。
夫に感謝です。

この日以外では通し練習は出来ないぞ!まさに本番!
そんな気持ちで挑む初見の添削でエスキースがまとまらず。
練習でこれなら本番はもうだめだ…と思ったら変な汗や吐き気まで。
それでも書ききりました。5時間弱で。
本番にこの経験はとても役立ちました。

添削が一通り終わるとどう勉強したものか悩みましたが…
エスキースコードに「接道を変えるだけでも練習になる」と書かれていたので
とにかく接道を変えまくってエスキースの練習、そして作図時間の短縮にはげみました。
その中で、どこに接道があると難しいか?について考えましたが
南面1方向が一番難しいかなと個人的に思ってます。

接道があると、アプローチに駐車スペースと、接道面ならではの取られる面積がかなり出てくる。
それでも南はテラスとか、居室とかまで考える必要があるんで
何かを妥協しないとまとまらない事が多かったんですよね。
逆に簡単だなぁと思ったのは敷地を東と西で挟むかたちの2方向接道でした。

さてさて、そんな経験をして、いざ本番に挑んだら南面道路…!
ただでさえ難しい南面で、しかも既存樹木だの「適宜」の嵐。
大丈夫かしら。

でも、とりあえずエスキースに挑みます。
最初に敷地図にざっくりと機能図を。

最初私は、西面住宅出入り口、南面から事務所出入り口にしようと書き込みました。
で、そのあとは部屋をひとつひとつ下書き欄に書きます。
エスキースコードで「慣れないうちはやってもいい」程度に書かれていたやり方なんですが
私はむしろ添削を出し終えた後半からこのやり方を導入しました。

LDKなら4×4じゃ足りないから最低4×6ぐらいで確保したいなーとか
全部の部屋に欲しい広さをとりあえずコマで書き。
その中になんとなくわかるレベルの絵で書き込むものを全部書いておくのです。
階段も、全部です。

4席のテーブルが必要なら四角を書いて④と書いておくとか。
テラスに行き来なら→テラスと書いておくとか。FLが要る部屋にはFLと書いておくとか。
で、部屋数を絵で確認して、それをエスキースで並べる方式でやってました。
このやり方を導入してからパズルのように思えるようになり
一気にエスキースが楽しくなりました。
どうやら頭のワーキングメモリーが低い人にとって、全部書き出すのは有効なようです。
しかし今回は適宜が多かったから、それをやってもかなりややこしかったですが。
全部の部屋を書き出して、いざ並べだしたら…

うおおおおおお
木が
邪魔……!!!

なんせ南面に駐車スペース、アプローチを2つずつ入れないといけないということで
奥行きが取れる場所もかなり縛りがあります。
変なとこに木があるから幅が広く取れる部分も限られている。

木をテラスに組み込んでも良いという指定があったので、
貴重な南面を活かすために組み込むしかないと思いました。
しかしテラスと居間が行き来出来ないといけない指定。
そうなると居間の位置はほぼ決まってしまう。

西面入りだと、玄関から居間まで遠いじゃないか…
東面入りにすると、アプローチに樹木が被るなぁと思って最初は避けました。
でも、どうにも西で作りこめなかった私は、途中から東入りに変更。
考えてみたら樹木の幹そのものが3mあるわけではない。
多少アプローチに既存樹木の絵がかぶるとしても、それは枝の下を歩くだけではないか。
むしろ楓や桜の木なら雅なアプローチだわ。
(それをテラスを計画するときにも気づけばよかった。
テラスの座席、枝ふりを避けて設置しようとしたために減点になる事をやらかしました)
うん、大丈夫大丈夫、東から入れよう。
そしたら西側にもう少し建物を広げられる。
そうやって住宅の入る位置を変えたら少しおさまりそうな。
あ、でも2階も同時に考えないと…と2階に移ったら、これまた、まとまらない!!
居間近くに階段を設置すると、階段が2階ど真ん中に来るかたちになってすっごい邪魔!
ここに階段じゃだめだ!
えええじゃあ玄関から入って長い廊下歩くの~
廊下のスペース超無駄…。
でも隅っこに階段がある方がやっぱり2階がまとまる。
2階は2階で、子ども室を同じ条件にしたいとかどうでもいいこだわりが。
(だって、気にしますから!子どもは!!)

適宜の部屋は、1階と2階を行ったりきたり。
あっちを直せばこっちが収まらず、こっちを直せばあっちに不都合が。
書いては消し、書いては悩み。
ふと時計を見たら、もう12時になっている!
エスキース完成目標時間ではないか!!
全然まとまってないよーー!!
・・・ダメだ、もう落ちた!帰りたい!無理!!
のど元に気持ち悪い吐き気のようなものがこみあげてきます。

でも、通し練習で。
エスキースがまとまらなくて90分かかっても、5時間でほぼ書ききれたじゃないか!
製図は、最後の方では平均1枚3時間半で書けていた。調子が良ければ3時間切った。
エスキースに90分かけても、最低限の完成までは行ける作図能力が、私にはある。

大丈夫、あと30分は大丈夫。
だからあと30分でまとめろ、私。

「あなたに出来ない事は、他の人にも出来ません。
そこで諦めてしまうのが、戦いに敗れる人。」
エスキース用紙に書かれていた、私が一番好きだったことばです。
練習最後のエスキースは、この用紙を使いました。

・・・諦めてたまるか!

切り捨てていい思考は、どれだ!
減点が少ない考え方は、どれだ!
一旦お茶を飲んで深呼吸。
飴を口に入れてコロコロ、エネルギー補充。
結果、ながーい廊下と2階北面の居間でも条件違反はない!
いう結論に行きつきました。
廊下が細長く、事務所との間に段差をつけるスペースの確保も出来なかったので
住宅部分のFLも+200にして、軒高そのものを下げました。
一回だけ、一番最初の添削のときこの高さで書いたけど。でも、ほんと、一回だけだったので不安。

でも、私が勤めていた事務所で設計してた住宅は床スラブが基本でしたし
(北海道は断熱の関係で、多分大抵そうなのでは…)
問題ないはずなのです!
もう迷うのはやめ!

面積確認!
OK!
伏せ図検討!
大きいスパン無し!
梁を受ける柱を入れるべき場所確認!
外構確認!
問題なし!
いざ、作図に入ります!!!

 

 

試験 作図編

*****************************************

練習で確立した、私の書き方を含めた本番の流れです。
エスキースで心が乱れて、途中ちょいちょい手が震えました。
メンタル弱し。

【計画の概要】
これは、こんだけダラダラ体験記書けるほど文章書くの好きな人間なので。
こじつけ後付け屁理屈どんと来い!です。
今回は記述欄が妙に広かったので、長文で書いた方がいいのかな…と長めに書きました。
住宅の廊下がだらーっと長くなってしまったことも
事務所側からの家事動線を意識して事務所寄りに階段を持ってきたと書きました。
こうやって書いてしまえば、住宅の入口から階段までが遠い事はマイナスにはならないはずだと。
平均記述時間…7分程度(私は作図よりここでかなりアドバンテージ取ってます)
【平面図】
1.最初に建物外周のみ、境界線からの距離含めちゃんと定規で測って下書きします。
これをやらないと、コマで書いて何度読み間違えては消したか。
外回りさえきっちり測ればその間違いは防げます。

2.内部の部屋を割っていきます。

3.伏図で検討した部分で柱が必要な場所を確認の上、建具を入れます。

4.階段及び外構を書きます。

5.エスキースのときに描いた部屋の絵を見ながら家具を入れていきます。

6.壁を実線でがっつり描きます。

7.寸法線を線だけ入れます。

8.2階を同じように作図します。

9.耐力壁と入口の記号を入れます。

10.汚れ防止を兼ねて問題用紙左側に右手を乗せ、部屋名を書き入れていきます。
部屋名を書いたらその都度チェック。そのまま家具や記入が必要な項目もチェック。
書き漏れがあったら、若干手間ですけどその都度書きます。後回しにすると忘れるので。

11.寸法を入れます。建物一番大きい部分と、面積算出に使う部分は暗算せずに電卓で確認。

私はとにかくケアレスミスが多いので、書いてから最後に確認というよりはこの
「最後に文字を書きながら確認」
が間違いなかったです。

室名書いた!即チェック!
テーブル!チェック!
FL!チェック!

という感じで。
平均作図時間…90分。

【伏図】
伏図はエスキースの段階で検討してあるのでまずはその通り、サクサク書くのみです。
2階柱がない交錯部分でどちらを通すか悩むのがもったいなかったので
深く考えず大半を横通しと統一して描いちゃってました
悩ましいときは両方あけといて、2階柱位置確認のときにフリーハンドで周りとの様子を見て繋ぎました。
母屋と小屋束を忘れやすい傾向にあったので、そこは入念に確認を。
忘れると構造的に成り立たないぐらいの大きな梁になる部分だけはチェック。
2スパンの細かい部分の確認はとりあえず後回しで作図。
全体の完成を優先し、次に移ります。
平均作図時間…40分。

【部分詳細図】
今回は軒先だったので、切断方向は絶対確認しました。
添削のとき、軒が出ない方で切ってやらかしちゃったので。
後は覚えている通りに描くのみです。
今回は、軒の上600mmって範囲がいつもとちょっと違いましたね。
平均作図時間…15分。

【断面図】
実は、一番苦手な図面です。
出来上がるものは今まで描いた図面よりずっと単純なんですけどね。
床高間違えたー、軒高間違えたー、窓の位置間違えたー、と
なんだかチマチマ絶対ミスしては手戻りする事が多い図面。
結局本番でもそうやってミスして手戻りして、かなり時間ロスしました。
平面図みたいなミスを防いで効率化する作業を確立できていれば良かったです。
平均作図時間…25分。

【立面図】
方位と、断面図との関係性によって描きやすさが変わる図面ですよね。
今回は南立面だったことと、断面図の高さ情報がそのまま使える状態だったのでものすごく楽でした。
しかし、そのまま使えたゆえにウッカリミス。
2階屋根の高さが変わるべきところを、まっすぐ通してしまったよ。
平均作図時間…15分。

7+90+40+15+25+15(面積表はエスキースに含めてました)で、
私の平均作図時間は大体192分前後でした。
3時間ちょい。
で、残りが確認。って感じです。

エスキースが60分でまとまるならかなり余裕がある作図ペース…。
でも、今回エスキースは面積、伏せ図検討まで含めて多分90分以上かかりました。
全ての作図が終わったのは、試験終了15分前。

完成できたー!まずは土俵入り!
しかし気は抜けぬ!
うおおおお!見直し!見直しじゃあ!!!
問題用紙をもう一度見ながら答案全体を確認。

・・・ほらきた!
部分詳細図の外壁仕上げ書き忘れてた!
あぁあ!
給湯コーナー休憩室の中じゃん!今更!
でも休憩室ならそこまでおかしくない…よね。
今からここ変にいじって、伏図と整合性取れなくなる方が危険なのでスルー。
あとは、問題文からの指示では大きな問題はない…!はず!!

平面図に植栽を書き(慌てすぎてとんでもないところに植栽を書いてしまった)
入口に「事務所入り口」「住宅入口」を記載し、アプローチの分離をアピール。
「アルミフェンス」の文字で塀をアピール。
伏図のスパン及び梁せいの確認。
おっと、いくつかサイズアップするところがありました。

断面図の部屋名、床高、軒高、勾配…大丈夫よね。
切断方向もあってるよね。
1階屋根の高さもあってるよね。

立面図の確認、窓の位置、高さ確認。
水切り書いた。
テラス書いた。
最高の高さ書いた。。。

ええと、一通りは見たぞ。
あと細かいとこ…
伏図の柱の位置の確認…
寸法の確認。。。
面積再計算…

「試験終了5分前です」
ドッキーーーー

大丈夫だよね、大丈夫だよね、大丈夫だよね。
まだ確認できるとこはあるか、どこかあるか、一つでも減点を減らさないと。

あ!
梁がもう一個、サイズアップするとこある!
全てフリーハンドで殴り書きでも、書かねば!
おおおお!手が!!震えて変な字に!
しかし描きかけだけは防ぎたい!
もう、みみずがのたったような数字を書ききったところで、試験終了の声がかかりました。

最後に提出する前に(受験番号とか名前の間違えがないか、確認するの忘れた…)と思いましたが
動揺するまえに、合格鉛筆でしっかり書いたのだからここは間違えてないと信じたい。

提出を終え、片づけをして、車まで歩く帰り道の交差点。
全力入魂で魂が抜けたまま信号待ち。

・・・

・・・バルコニーの床面積、控除すんの、忘れたァアアアア

突然そのことに気が付いた私は、交差点で思わず
「アァア!!!」と叫びました。
車に乗ってた人が、びくっとしてこちらを見ました。
びっくりさせてごめんなさい。

掲示板で「もしバルコニーが出たら、面積には入れますか?」って質問した本人が、ここを忘れてどうする…
最高にヤマを当てていたのに、それを活かしきれなかった大馬鹿です。
バルコニーへの動揺は軽くて良かったけどね…

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帰宅したら、2歳の娘が全力で抱き着いてきて。
5歳の娘はニコニコしながら「試験おつかれさま!」と、絵を渡してくれました。

なぜ9月の今その題材を選んだ!という、時期外れのクリスマス塗り絵。
最近上手になってきた、たどたどしいひらがなで大きく「がんばたね」の文字。
ちょっと涙腺が緩む私。
そして、なぜかキャラクターのおでこに赤い文字で「TKG」。

T               K     G
「たくさんがんばったから ことしで ごうかく」
・・・うん、きっとそうだ(卵かけごはんのわけがない)

家事を相当手抜きしながら、子どもとの遊びの時間も削って頑張った製図は一旦ここでおしまい。
また、毎日ドタバタのお母さん業に戻ります。
合格発表がクリスマス時期なのと、娘の絵がなぜかクリスマスだったのが
ちょっとした運命のいたずらだと信じたい。

サンタさん…!
プレゼントは二級建築士が欲しいです…!
後半戦のみの参加でしたが、最端製図の講座は本当にとても素晴らしかったです。
どうか、最端生みんなが笑って良い結果を得られますように。

長文、失礼しました。

 

 

ここまでは試験後すぐに書いて下さったもので
ここからは、合格発表後に送っていただいた追記です。

 

『無事合格しました。

私が「合格したよぉ~!」と叫んで
家族みんなで「おめでとう!」「ありがとう!」と
大騒ぎしました。

長女の書いた塗り絵、後から見返したら
ケーキに家が乗ってるんですよね。
あの絵をあの時期に娘が選んで書いたことに
何か運命のようなものを感じます。

合格を知った時の夫の一言
「俺、来年は夏に釣り行ってイイ!?」

…支えてくれた家族にも、5年間ありがとうです。

最端製図の皆様、同期の皆様にも
この場を借りて深く感謝いたします。

ありがとうございました。』

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