二級建築士 合格体験記 滋賀県 けい
私は、インテリアコーディネーターをしています。
私が、二級建築士取得をめざしたきっかけは、ずっと住宅業界で仕事をしてきて、
どれだけ自分がやれるか試したかった。私も国家資格というものがほしい。
設計士に上から物を言われるのが腹が立つ。
なので構造のことなどもっと勉強したいとも思ったから。
などなどの理由です。
どこで学ぼうか色々検索していたところ、最端製図というサイトを発見。
なんとなく怪しいな・・・と思いつつ、申し込んだきっかけは、
赤い花さんの体験談(学科クラブ)を読んで、ここの先生はなんか親切そうだなぁと思ったからです。
最初は、学科は学科クラブで勉強し、製図は前半戦だけ製図の練習のつもりで、学科が終わったら
某資格学校に通おうと思っていました。
(のちほど、最端製図一筋に心を決めることになります。)
そうこうして少し遅れて 1 月の終わりくらいに学科クラブと製図前半戦を申込み、
6 期生の仲間入りをしました。
≪学科について≫
張り切って学科の勉強に励むも、ちんぷんかんぷん????
夜中にテキストを眺めても眠気を誘うだけの日々。
3 月に東日本大震災が起きたときには、その惨状を見て、しばらくやる気が起こらなくなりました。
お客様と頑張って打合せをした家もあんな風になってしまうのなら、私の仕事って一体なんなのだろう。
1 か月くらい何も手につきませんでした。
それでもなんとかゴールデンウィークには、テキストを 1 周終わらせました。
でも仕事が忙しくてもう 1 周終わらせられる自信がなく、そのあとは過去問に走りました。
過去問は解答をみながら覚えていきたいため、日建の過去問「 500+100 」「チャレンジ 7 」を買いました。
焦って過去問をやりまくるも、テキストで覚えていたはずのことを全然覚えておらず・・・。
構造力学については、5回くらいテキストをやっても全く理解できず。
しかも、なぜか式の作り方が反対なのです。答えは同じですが、
式が反対だと考え方があっているのか分からないのです。
なんとかせねばという思いから「 5 日でわかる構造力学」という本を買いました。
すると式の作り方が私と同じ!トラスだけがどうしても理解できなかったので、それは捨てました。
暗記ができない私には計算問題しかなかったのです。
それから、「 5 日でわかる構造力学」と一緒に「 5 日でわかる法規計算」という本も買いました。
法規は法令集を見れば答えが載っていますが、計算問題は法令集を見なくても解けるようになれば
時間の短縮ができると思ったからです。
こうして、 GW 過ぎから本腰を入れたにもかかわらず、学科の模試は 50 点台・・・。
一方、製図前半戦の模試は 60 点台で合格ライン・・・(一部テキスト見ながらでしたが)。
まず学科を通らないといけないのに、私は、いったい何をやっているのだろう???
もしかしたら合格できないのでは・・・。
不安と焦りが自分を襲いました。
その頃、学科が受かったら、講習会に行きたいと先生に相談したことがあります。
「せっかく製図の勉強も頑張っているのですから、是非、学科試験に合格して下さい。
いい結果、お待ちしています。」とお返事がありました。・・・
先生、ごもっともです。学科に落ちたら、こんなに苦しい思いをして製図を頑張った意味がないですよね。
ラストスパートに拍車をかけすぎて、熱まで出しました。
そうこうして学科試験当日。
初めての国家試験。勉強が思うようにできなかった不安から、ものすごく緊張していました。
午前中、計画は思っていたより難しく、法規は計算問題とラストスパートのおかげかスムーズに終わりました。
計画が難しかったので、お昼休みはあきらめ半分、一級建築士の先輩に持たせてもらったキットカットを
震えながら食べまして、なんとか気持ちを持ち直しました。
それでも、まだまだ緊張していたのですが。
午後は、構造はトラス以外の力学は解けました。残りと施工は自信がなかったです。
分からない問題は、何回見直してもどれが答えかわかりません。
名前とマークミスがないか確認してから、ふて寝をしてしまいました。
試験からの帰り道、先生のスケジュール通りに勉強もせず、質問もせず、自己流の勉強をしたことを深く反省しました。
学科クラブのテキストをもう 1 回やっていれば良かった。
もし学科が受かっていたら、今度は先生の言うことをちゃんと聞く!と心に深く誓いました。
そして自己採点の結果、 65 点でギリギリ合格ライン。
ただし構造が 13 点だったので、合格発表の日まで不安でした。合格発表の日は本当にドキドキして、
震える手でクリックをし、震える手のまま先生にメールしたのを覚えています。
≪製図 前半戦について≫
少しでも早く製図の練習をしておきたいと、学科と一緒に始めた前半戦。
製図板の使い方もわからないような状態でした。
テキストを見ながら、第一課題は 13 時間かかりました。それでも評価は B 判定。
きっと落ち込まないように、甘くしていただいているのだなと思いました。
添削と一緒にメールもいただきました。
所見と、わからないことがあれば次から質問してください、と。
質問したいけれど、何がわからないかも分からない状態でした。
同じく第二課題もテキストを見ながらで、 10 時間を切りました。
第一課題の復習もせず(先生、ごめんなさい)、時間が短くなったのが嬉しかったです。
伏図は全く意味不明、矩計もテキストを写す状態だったけれど、第4課題では 6 時間を切れました。
一方、学科は思うように進まず、すごく辛かったです。
正直、学科より製図の方が楽しくなっていました。
模試では、初めて制限時間を意識して製図をしました。予想に反して、合格ラインに。
もしかして、製図、ちょろいかも???
そして、このまま最端製図でやれば合格できるのでは!?・・・自惚れって怖いですね。
学科試験が終わってから、某資格学校に通う同僚と製図講座をどうするかという話をした時のこと。
学費の話になり、同僚はウン十万、私はトータルでもその3分の 1 しかかからないと言った時です。
「へぇー。それで受かったら、安いっすわ!」と同僚。(ものすごくイヤミ)
私は、通信教育では受からん、みたいな言葉に腹がたちました。最端製図の一体何を知っているのだ。
こんなに親切で、コストパフォーマンスのあるところが、どこにあるというのだ。
ていうか、神無先生に謝れ!!見ていろ。お前には絶対、負けねぇからなーーーー!!!
私の製図魂に火をつけたのは、あなたです。
≪製図 後半戦について≫
後半戦の第一課題は、前半戦と同じような状態で5時間を切れるところまできました。
7 月の講習会にも参加しました。男女8人で、アットホームな感じ。
先生は解題のテキパキしたイメージと違って、ほんわか系、というのが第一印象です。
いじわるな問題をたくさんしていただきました。ありがたや・・・。
2 年目、 3 年目の方からは魔物出没情報など、都市伝説のような話までお聞きしました。
私はなんて無知な状態で試験に挑もうとしていたのだろう。
おぼろげながら、なんとなく合格できそう・・・なんて思っていた自分が恥ずかしくなりました。
講習会での一番の収穫は、模型・パタパタくん・ゴロさんの図面でした。
模型は、梁と柱、小屋がどうなっているのか、なぜ梁を太くしないといけないのか、初めて理解ができました。
講習会が終わってからは、伏図のイメージがつくようになったので、会社でプレカットの図面を見せてもらったり、
現場で梁の太さや金物をよく見るようにしました。
パタパタくんは、非常に書きやすい!それまで枕なしだったので、いつも腰が痛かったのです。
実物を採寸して、私も作ろう(誰かに作ってもらおう)と決めました。
それから、 5 期生作品集からゴロさんの忍者屋敷の図面。非常に衝撃を受けました。
もう、それは複雑な間取り・・・。そして間取りもさることながら、伏図もものすごかったです。
私にあんな伏図が描けるだろうか・・・。
複雑な間取りになってしまった場合の伏図も練習しておかなければいけないな。
それがお盆休み中のゴロさん対策となるわけです。
お盆休みはまず、伏図の梁せい、矩計を覚えました。
それから最端製図の課題集と、日建の問題集も追加して、毎日 2 題を試験と同じ 4 時間半ぶっ通しでやりました。
最初は時間内では終わらなかったのですが、だんだん時間配分がわかってきて、時間内に
チェックの時間が取れるようになりました。
また、講習会でゲットした DVD を見て、先生の線の引き方を真似すると、それだけで 40 分も時間短縮ができました。
お盆休みが終わってからは、 1 日 0.7 ~ 1 枚のペースで練習をしました。
学科試験までは学科と製図と勉強していたため、勉強がとても辛く感じたこともありましたが、
今は製図しかしなくていいというのが気持ち的にラクでした。
某資格学校に通う同僚(例の彼です)がまだ伏図を覚えていないという状況を横目に、
前半戦から少しずつやっておいて良かったなと思いました。
ご指導の賜物か、後半戦の模試では、あろうことか 100 点をとってしまいました。
それまでも先生からは合格ラインにいますよ、と言っていただいていたのですが、
自分の実力に全く自信がありませんでした。
100 点をとって、少し自信がついた気がしました。
この頃には、作図が 3 時間以内でできるようになっていました。
製図試験当日。
当日の朝ごはんは、講習会でいただいた「すべらんうどん」。ゲン担ぎは重要ですよね。
試験会場についてから、気持ちを落ち着けるために矩計図を描きました。
描いている最中から、緊張がほぐれていくのが分かりました。
試験開始。
ちょうどいい緊張感で、エスキースを始めました。トイレを外壁側にしたかったのですが、
50 分経っていたので諦めて、窓無しトイレのまま作図に入りました。
描き終わると 1 時間以上あまっていました。
そこから入念なチェックと印象アップのための描き足し。
問題用紙は、 20 回以上確認したと思います。
途中、試験監督が私のところで立ち止まり、図面を数分間凝視していきました。
しかも、代わる代わる3人も。私、不正とかしてないですよーーー。
よく描けた図面だな~と試験監督の間で噂になっている、とポジティブ・シンキング。
試験監督ガン見事件のこと、予想していたより問題が簡単で魔物も出没しなかった(ような気がする)
ことが気にかかりました。
早く先生に見てもらいたかったので、帰宅してからすぐ再現図を描きました。
結果は 98 点。
学科試験の何倍も手ごたえはありましたが、
やっぱり合格通知をみるまでは安心できませんでした。
合格発表が終わってからは、たくさんの人におめでとうと言ってもらえました。
今までで、こんなにおめでとうと言ってもらえたのは初めてかもしれません。
建築士の上司や同僚はもちろん、社長からは「設計がしたかったら何でも言いや」と言って頂きました。
両親からも「違う(文系)畑から国家資格をとったのは凄いな。尊敬するわ。」と、
大人になってから褒められることがあるとは思っていなかったので驚きました。
どんどん、尊敬してください。
これから勉強する方へ。
勉強は先手必勝。学科は少し出遅れましたが、製図は前半戦から少しずつやっておいて、
本当に良かったと思います。
時間内に描けるようになるのが早いと、精神的な余裕もだいぶ違いました。
あと試験に関する情報ですが、私は最端製図で教えてもらうことしか知りませんでした。
いろんな情報が飛び交うけれど、いい情報をどこから得るかは大事なことだと思います。
最端製図しか知らない私が合格したのだから、間違いないです。
そして微力ですが、私的おすすめアイテムのご紹介。
こすると消える蛍光ペン(学科 法令集用)
暑いところに置いておくと消えてしまう、あの残念な蛍光ペンですが、法令集にラインを引くときは、
裏のページにインク移りもしにくいし、後日ラインを調整したい時も、消すだけで OK 。役立ちました。
インデックス(学科 法令集用)
あまり沢山あっても探しにくいので、私は最端製図のもので十分でした。
余っていたシールに 2 つくらい足しただけでした。
香りつき蛍光ペン(製図 エスキース用)
匂いフェチの方に。フルーツの香りです。練習の時と同じコンディションを思い出すためにも、
同じ匂いを嗅いで本試験にのぞむと決めていました。エスキース時はこれを使って、
土地の大きさや場所指定の樹木などを先に書いておきました。消しゴムで消しても消えないし、
色がついていると見やすかったです。でも、問題用紙のマーカーには使いません。
通常、問題用紙の大事なところにはマーカーしますよね。ですが、私はしないことに決めました
(講習会で教えてもらったのに、先生、ごめんなさい)。
なぜかというと、色とりどりの問題用紙になると非常に見にくく、とっても気が散って逆に見落とすのです。
その代わり、大事なことは機能図にプラスして記入したり、問題用紙は何回も読むようにしました。
ちなみにエスキース用紙にプランするとき、1階と2階は縦に並べるようにすると、階段の位置や建物の大きさは
間違えにくかったです。
最後に、
大袈裟ですが、合格するには何かを犠牲にしなければいけないこともあると思います。
私の場合は、大好きなお酒と、遊びに出かけること、仕事は同僚にかなりフォローしていただいたと思います。
勉強の最中はすごく辛くて、夏に遊びまくる友人が羨ましかったけれど、少しくらい我慢したって、
あとにはもっと幸せが返ってきます。途中挫けそうなことがあるだろうけど、負けずに頑張ってください。
私は同僚や友人に今まで支えていただいた分、これから少しずつお返しをしていきたいと思っています。
そして、こうやって二級建築士になれたのは、もちろん最端製図の先生方のおかげです。
これからも二級建築士を目指す方のカリスマでいてください。
本当にありがとうございました。